オウンドメディアやブログ記事を作る前に考慮すべき4点
年始にあたって、オウンドメディアやブログを作って情報発信をしてみようと思っている人は多いのではないでしょうか?そこで年始だからというわけではないですが、オウンドメディアやブログ記事を作るにあたって参考になればと思い、メディアやブログ記事を作るために必要なことを書いてみました。
- 問題提起:安易にメディアを作ることに対して感じている違和感
- 本題:メディアを作る時に考慮すべき4点
- まとめ:オウンドメディアやブログ記事は収益化のためのヒント
安易にメディアを作ることに対して感じている違和感
オウンドメディアを作るとかブログを書くという点において、よくいろんなところで目にするのが、
『まずは100記事書きましょう』とか、『1日に4記事、5記事書くのは当たり前』
みたいな、オウンドメディアとかブログの書き方の記事でして、オウンドメディアを作ったりブログを書くとこは筋トレと同じだ!みたいなお言葉が多いなーという印象を受けています。かならずしもそういう論調だけではないと思っているのと、『ブログ 書き方』とか『メディア作り方』とかで検索した際にそういう記事がSEO対策されて上位に上がってきているからという影響もあるでしょう。
それにしても、オウンドメディアとかブログの書き方を紹介している記事においては、100記事とりあえず書いたらめちゃくちゃアクセスが増えて、収益が上がった!お問い合わせが来た!というような記事も実際にはたくさん見かけるのも事実。実際にアクセスが増えているというのはそれはそれでいいと思うんですが、そういう「アクセスが増えた」「収益が上がった!」などの視点はそもそもオウンドメディアとかブログを書いたり記事を書いたりすることが、誰かの読み手のためではなく、制作者側の利益のみの観点からくる発言である、という点が違和感があるわけです。
ブログを始めるなら
— 福田正義@マーケティングストラテジスト + エンジェル投資家 (@masafuku_mk) 2019年1月4日
『まずは100記事!』
『毎日4,5記事上げ続ける』
という話はよく聞きますが、それは反対。
っていうか、それブログ記事を書く目的って自分の収益化が目的なだけであって、読む人の側に全く立ってないというね。#ブログ#書く目的#マーケティング#思うこと
自分もマーケティングという仕事にかかわっている人間の一人なので、ブログ記事の作成とか、メディアを活用して集客に役立てましょうということは当然戦略上やるわけですが、企業がオウンドメディアを立ち上げたいです!となったときに選択肢に入るのが記事作成代行サービスの存在。
しかし、面白いのは、
— 福田正義@マーケティングストラテジスト + エンジェル投資家 (@masafuku_mk) 2019年1月4日
ブログを書く時には、
『ターゲットを決めよう』
『ターゲットに沿った内容を上げよう』
みたいな、これがマーケティングだ!みたいなことが言われている点。
そして、さらに面白いのは、記事作成代行サービスを使って記事を書いてもらい、アクセス量を増やそうとしている点。
「自社の情報を発信するのに外部のライター使うんかいww」って毎回突っ込みたくなるんですが、外部のライターさんを使うこと自体がダメと言いたいわけではなくて、『自社でもオウンドメディアをやりたい』とか『ブログを書いて情報発信したい』という思いがあってそもそも企業が『オウンドメディア使って世のか中に情報発信して自社のことを知ってもらいたい!』って目的でメディアを始めているにも変わらず、実際はアクセス数を増やすためだけに、記事を追加してもらって、PVが増えた!って喜んでいるのがナンセンスだなーと思っているのです。
例えば、『オウンドメディアやりたいけど、何かいていいかわからない』というのもそうですね。書くということに得意や不得意があるのはわかるんですが、何を情報発信したいかくらいはせめて意思が無いと、何のために情報発信しているのかすらわからなくなりますね。で、「何のため=自社の集客のため」って目的だとしたら、冒頭に申し上げた通り、読み手を無視して自社のことだけ考えている視点ですよね?という結論になるのかなと。
しかしながら、オウンドメディアを立ち上げるにあたっては、マーケティング視点を持つべきだという話は確かに聞きます。例えば以下のような感じ。
・読者となるターゲットを決めよう・ターゲットに沿った発信する情報を決めよう!
『マーケティング視点でメディアを作る』という言い方をされるのですが、確かにそれは読者のことに焦点を当てているような言い方ではありますが、本当にそうでしょうか?これって、表層上のマーケティングの手法をなぞっているに過ぎないのではないでしょうか? 物が売れればよいのかもしれませんしメディアをやって問い合わせが確かに増える可能性はありますが、あくまでもテクニック的に顧客を増やしたにすぎないのです。
オウンドメディアを作る時に考慮すべき4点
さて、問題提起はこの辺までにして、では、そもそもメディアを立ち上げるとか、ライティングってなんだ?って話をしないとただの愚痴で終わってしまうので、少しだけ、自分が考えるオウンドメディアを作るうえで何が重要かという点に付言してみたいと思います。予防線を張るようですが、あくまで個人の視点です(笑)
★メディアを作る時に考慮すべき4点
僕はオウンドメディアを作ったり、ブログで情報発信するにあたっては、以下の4つを考慮に入れてほしいとクライアントさんに説明します。
- 情報を発信するという点について責任を持つこと
- 自分の収益よりも先に読み手の利益を考えること
- 1と2を踏まえたうえで、誰をターゲットにするのかマーケティング視点を持つこと
- 実際に読んでもらうためのライティングテクニックを使うこと
※ 当たり前の話ですが、個人のブログで個人的に情報発信するにあたっては、ここまでの考慮はいらないでしょうね。好き勝手つぶやいてるだけですから(笑)
さて、この中で、最も大切なのは、1と2です。
3とか4はどちらかというとテクニック的な話なので、こういったテクニックはいろんな記事でも書かれているので、いろいろ参考にしてもらえばよいとして、1とか2は多少理念とか思想的な話です。
正直この辺を付言しても『個人の思想』的な風に読み取られてしまってスルーされがちな内容ですが、これだけブログとかオウンドメディアが氾濫しているからこそ僕はあえて、マーケターとして1と2を押していきたいと思っています(笑)
というのも、ツイッターでも発信したのですが、いろんなセミナーに出て登壇者の話を聞いたりしていると、学問的にずれたことを結構自信もって話している人をちょいちょい見かけていて『ん?』と思うことも多いのです。今回はオウンドメディアを作るとか、ブログ記事を書くという点について付言しているわけですが、実はこれは外部のセミナーで講師をするという点についても全く同じで、
『情報を発信する』ということがどういうことなのか?
という視点や、向き合い方がオウンドメディアとかブログで情報発信する人にも必要なのではないかと考えているのです。
情報を発信するという点について考えることはいろいろあります。
— 福田正義@マーケティングストラテジスト + エンジェル投資家 (@masafuku_mk) 2019年1月4日
自分も各所に呼ばれてマーケティングのセミナーを有料無料関わらずやっていますから、自分が発信することが誰かに何らかの影響を与えていると考えると、好き勝手いい加減なことを話すことは避けようと注意しています。
こうした、1とか2の視点があってはじめて『ターゲットとなるユーザーにどのような情報を届けるべきか?』という議論が成立するのと同時に、実際に書く記事がターゲットとなるユーザーのために有益な情報として提供されることになります。そして、作られたオウンドメディアやブログ記事は『有益な情報』として、市場に認知され、結果として、そこから多くの収益が発生したり、お問合せが生まれてくるんだろうと思っています。
ただ、こう言ったことを述べたからといって思想だけではだめで、やっぱりテクニック的なことは必要だというのは認めるところです(笑) どれだけ偉そうなことを言っていても、オウンドメディアもブログ記事もやはり読まれないと意味はないので(;^_^A そのために3と4のテクニック的な部分が重要になるのは言うまでもありません。
オウンドメディアやブログ記事の収益化のためのヒント
ちなみにですが、僕の会社でも実験的にメディアを立ち上げてライティングしてみましたが、ちゃんと書けば正直1記事だけでも集客できるし、SEOもちゃんと上に上がります。例えば、『分析とは』って検索したらうちのブログ記事が1位に出てきますが、ここからアクセスが結構あって、お問合せにもつながっています。http://statistics.omoroworks.com/webmarketing/analysis_20170418

別に1位に来たからって、どうこうって話ではなくて、僕が当時この分析に関する記事を書いたのは、アクセス数を増やして収益とか問い合わせにつながればいいな!という思いよりも、長年マーケティングの分析現場にいて『これは本当に課題だな!』と思ったことを純粋に記事にしただけだったのですが、結果的にその内容に多くの共感をいただいてお仕事に結びついたり、それが収益化したりという結果を生んだということが言いたかっただけなのです。(もちろん ライティングに関する テクニック的なものは多少使いましたが)
テクニックは重要ですし、そうやって集客しているオウンドメディアやブログ記事があるのは承知しています。自分もそれを否定はしないです。実際に収益を得ているのも事実ですし。ただ、信頼を勝ち得て長くファンになってもらうためには、裏にある思想的なものがやはり重要なのではないかと、マーケティングを長年やってきて感じていることです。
しかし、ここまでいろいろと書いてきましたがもしかしたらこの考え方すらもう古いのかもしれません。オウンドメディアやブログ記事などは世の中にあふれまくってますし、さっきも書きましたがメディア運営でものすごく収益を得ている人がたくさんいるのも知っています。知り合いも何人もいるし。 ただ、くそ記事と優良記事が混ざっていて何が本当か何がうそかが判別しにくくなっているのは認めるところですが、そういう時代だからこそこういうちょっと古臭いおやじ
(とはいえまだ30代ですが) がくそまじめにメディア作るってこうだよって言ってもいいかなと思って今回は思うところを書いてみました。
テクニックを使うという点についてはマーケティングについても同じことが現場で起きていると感じており、その点については『マーケティングに従事すべき人が持つべきスキルとは 』という記事でも触れていたりします。 テクニックに寄りすぎるのではなく、全体像をみてマーケティングに従事してほしいと思っていて学生・社会人向けのマーケティング塾を立ち上げたのもこういったテクニック全勢の時代だと自分が感じているからです。
1日に4記事、5記事とどうでもいい(が、しかしPVは増えそうな)記事を書くくらいなら、1つの記事でもいいのできちんと向き合って書いてもらいたいものです。あと、やっぱりクラウドソーシングとかで「格安」のライターになんでもいいから関連記事書いて!みたいなオーダーは個人的な感情としてはやはり控えてほしいです。
しかしまあ、こういう精神論とか思想的なものは自分でも毎回書いているとやはり暑苦しいものです(笑)
ということで今回はここまで。思想だけだと暑苦しいので、次回はライティングにあたってのテクニック的な話をしてみようと思います。 最後まで読んでくださってありがとうございました。
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